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透水性は確保しながらも光を遮断する地味だけどすごい「防草シート」

2023.10.25 技術紹介

防草シートは、植物の成長に必要な要素の一つである光を遮断することにより、光合成を阻止し雑草の繁殖を抑えるものです。コーテックでは、樹脂コーティングで付与できる遮光性を生かし、防草シートの加工を行っています。

光合成を阻止するためには99.5%の遮光が必要と言われていますが、ポリエステルの基材にアクリル樹脂発泡コーティングを施すことで、ほぼ完全に光を通さないシートをつくっています。機械発泡樹脂コーティングの多孔質の特性が生かされ、通気性・透水性に優れているため、土壌を壊すことはありません。また、コーテックが手がけた製品は土木建築資材として流通しており、主に路肩や線路脇法面、太陽光発電施設などに使用されているため、タバコの投げ捨てなどによる火災を防止するために難燃性も付与しています。市販の防草シートと比較すると、樹脂コーティングを施された製品は紫外線を遮るため耐久性も兼ね備えています。

複数の性能をプラスできる樹脂加工のメリットを生かし、最近では防草シートに突起の付いた「猫よけ防草シート」を開発しました。その他にも、景観を彩るカラーバリエーションがある防草シートや、太陽光パネルの下に敷いて発電効率を高める反射性の高い防草シートなど、付加価値を加えた防草シートを考案しています。