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シリコーンを基布に薄く塗って密着させるという、スゴ技に注目!

2023.10.25 技術紹介

コーテックのコーティング技術は、産業資材の分野にも応用され、さまざまな機能を発揮しています。特に自動車内装で使われる基布(エアバッグ)には、高いレベルでの安全性と品質が求められます。高温下でも強度を損なわない耐熱性の確保はもちろん、エアバッグ収納のための柔軟性や難燃性も必要となってきます。

これらを課題に基布づくりを行うのですが、コーテックのコーティング技術が他社をリードするポイントは2つ挙げられます。一つ目は、無溶剤タイプの樹脂を使うことで環境負荷を低減している点。二つ目は、無溶剤樹脂を薄く均一に塗ることで、コストパフォーマンスに優れている点です。基布にシリコーンを薄く塗布する加工は容易ではありませんが、コーテックの技術力により、溶剤系を使う他社品と変わらない品質を実現しています。また、生地に厚みが出ると硬くなり、収納性や始動性も鈍くなりますが、基準を満たす厚みと重量のシリコーンコートを実現しています。

コーテックでのシリコーンコートによる製品づくりは、エアバッグで使われる基布がほとんどです。一般的にノンコート基布が使われる運転席や助手席以外に、瞬時の作動を求められる膝元や足下(ニーエアバッグ)、ドア側面(サイドカーテンエアバッグ)などへの設置が増えており、コート基布の需要が高まっています。また、環境配慮の視点から「フッ素フリー」への移行が広がっている撥水加工の分野においても、安全性が高く、耐久性に富むシリコーン樹脂は注目を集めています。